創作のチャンジャ
創作という言葉の中に、さまざまの意味を込めたのが当倶楽部のチャンジャです。
韓国料理は、伝統を重んじる朝鮮半島の方々により受け継がれてきた素晴らしいもので、いわゆる「チャンジャ」も、その一つのジャンルです。
しかし、日本で言う「チャンジャ」とは、日本の在日朝鮮韓国人の営む生業としての飲食店の特殊メニューとして発達してきたもので、韓国で「チャンジャ」を探しても、まず見慣れたものは出てきません。
一般的に「チャンジャ」とは、日本では鱈の辛口塩辛のことを主に指します。 しかし韓国では、魚の塩辛のことを総称して、「チャンラン」「チャンランジャ」と呼ぶことが多いのですが、その塩辛の素材も、鱈、いしもち、いか、たこ、ホタテ等多種多彩です。この魚貝塩辛を、時に料理素材に用い、調味料とし、サイドディッシュのメニューとするのが、朝鮮半島の「チャンジャ」の姿なのです。
当 チャンジャ倶楽部の「チャンジャ」とは、日本や韓国のそのような常識に囚われずに、厳選された海鮮素材に独特のヤンニョムジャン(薬念醤)を 用いて、独創的に作った美食メニューのことです。
海鮮素材を厳選し、それに適度の下味をつけた後、それぞれの専用の特製のチャンジャのタレ(ヤンニョム)で味付けをします。
このヤンニョムと呼ばれるタレは、すべて素材にあわせたオリジナル。素材の旨さを味を最大限に引き出し、可能な限りの「美味」を表現しています。素材の数だけ、ヤンニョムの種類もあります。一つのヤンニョムを全部の素材に使う作り方とは、ここで決定的な違いが出ます。素材が求める「味の衣」は、素材の数だけあるはずです。
しまも、そのヤンニョムの一つを作るのに、ベースのスープ作りから始めて3日間もの時間を掛けています。
ベースのスープ、2次スープ、基本ヤンニョム、と進化させたヤンニョムを、別途仕込む醤油系のタレや味噌系のタレとあわせ、素材に合わせたレシピで毎日一から作ります。この徹底したこだわりは、他社の及ぶところではありません。
たかがチャンジャですが、これは当倶楽部の「創作の作品」として位置づけたいと思っています。
一つ一つの「作品」を、一つ一つ「鑑賞」していただける喜びを、今日も感じております。